このたび、いわき市の幼稚園に絵本『くるくるなるなる』を寄贈させていただきました。
2025.11.10いわき市立西小名浜幼稚園にて贈呈式をさせていただきました。
※市内に10園ある「市立の幼稚園」に寄贈させていただきました。
ここに至るまで、いわき市議会議員で福島県地球温暖化防止活動推進員の仲間でもある 小菅悟(こすげさとる) さんにいろいろとお取り計らいいただきました。
当日も会場に来てくださり本当にありがとうございました。
また、今回の計画を段取りしてくださいました、いわき市こどもみらい部保育・幼稚園課の木田様、作山様をはじめ、関係する全ての皆様に心から感謝申し上げます。



最初に挨拶してくれとのことだったので…。


読み聞かせでは、めくるたびにコメントが発せられて思わずジーンと来てしまいました。

子ども達が、どうしたら海がきれいになるのか、考えていた姿が印象的でした。(いわき市担当者より)
すべてかけがえのない体験となりました。
この活動は、地域社会における環境啓発活動の一環として継続的に取り組んできた、体験型学習の精神を未来につなげるという願いから始まりました。
この絵本に託された大切な想いをご紹介します。
いわき市立西小名浜幼稚園
くるくるなるなる と私の出会い
福島県中小企業家同友会いわき支部の例会で講師をしてくださった、株式会社 三義漆器店 代表取締役曽根佳弘さんとの出会いでした。
・人としてSDGsに取組む大切さをジブンゴト化。
・SDGsと事業の融合~環境配慮型の製品開発へ。
そのことが持続可能な事業運営につながったこと。
例会での言葉には魂がこもっていました。
その曽根さんからご寄贈いただいたのが くるくるなるなる でした。
著者の岡田さんは、sdgsバッジの成形協力者であり、保育園経営されて絵本も出版した仲間です。
(曽根さんより)

子どもたちのためにきれいな地球を未来に残したいと描いた絵本です。
大人の方々にもグッとくる内容です。
著 者 : おかだまさや
出版社 : 清風堂書店
これまでの寄贈活動
地元四倉小学校、大浦小学校、チャイルドハウスふくまる、同級生の医院などにさせていただきました。




著者 岡田まさや氏が絵本に込めた「想い」
作者の岡田まさや氏(おかだ まさや)は、1980年生まれで大阪府堺市出身。プラスチック成形会社の社長を務める一方で、もともとは保育の世界で働いており、現在は大阪府堺市で認可の保育事業も展開しています。
氏の絵本制作の背景には、プラスチック製造業と保育事業という、一見異なる二つの分野の融合がありました。
制作のきっかけと使命感
絵本作成の最大のきっかけは、小松道男先生との出会いでした。
この出会いを通じて、バイオプラスチックの一種であるポリ乳酸の存在を知るとともに、自身が携わる仕事(プラスチック製造業)が地球環境に大きな問題を生み出しているという事実に、大きなショックを受けました。
この気づきから、氏は「プラスチックが悪いのか?それともプラスチックを捨てる人間が悪いのか?」と考えるようになり、そして、氏の会社・グループの仕事の目標は、【子どもたちに未来を託せるように】となりました。
「プラスチック+保育=絵本」
元々別物と考えていた製造業と保育事業は、この使命感とポリ乳酸の存在のおかげで、一つになりました。その結果として生まれた成果物が、【プラスチック+保育=絵本】です。
岡田氏は、保育事業の大きな役割は、子どもたちに生きる基礎を伝え、そのミッションは「いのち」を知ることだと。
一方で、プラスチック製造の分野からも、バイオプラスチックでの成形などを通じて、地球の美しさ、尊さ、その維持の難しさを伝える術があると考えています。
これにより、両事業は「子どもたちにきれいな地球を託せるように」という同じベクトルを向いて進んでいけるようになりました。
題名『くるくるなるなる』の由来
絵本の題名『くるくるなるなる』には、世の中の色々なものがまわりまわって形づくられるという考えが込められています。
「未来が良い方向にくるくる回り、きれいな地球になる、子どもたちが健やかに育つようになる」という願いが込められて名付けられました
寄贈に込めた私の想い=活動のつながり
この寄贈は、私自身が地域社会で継続的に取り組んできた環境啓発活動、特に体験型学習の精神を繋げたいという願いが込められています 。
環境問題は「自分ごと」
絵本『くるくるなるなる』は、「きれいな地球を未来の子どもたちに残したい」という著者の想いが込められており、子どもたちが環境への関心を持つきっかけとなることを目指しています。
子どもたちが脱炭素社会や循環型社会の担い手となり、美しい自然環境が保全されたいわき市の未来を守るために、この絵本をぜひ活用していただければ幸いです 。
海洋ごみ問題と地球温暖化問題の密接な関連性
絵本のテーマにも通じる「海洋ごみ問題」と「地球温暖化問題」は、一見別々の問題に見えますが、実は密接につながっています。
- プラスチックごみ(多くは石油由来)の製造や焼却は、多くの温室効果ガス(CO₂)を排出します。
- 海に流出したプラスチックが微細化した「マイクロプラスチック」は、海洋生態系に悪影響を及ぼすだけでなく、海の炭素吸収能力(ブルーカーボン)を低下させることが指摘されています。
- 温暖化による海水温の上昇は、プランクトンの活動を鈍らせ、海洋の自己浄化能力をさらに低下させます。
つまり、海洋ごみと温暖化は相互に悪影響を及ぼし合い、地球環境の悪化を加速させているのです。
体験学習から行動変容へ
2023年にいわき市を含む地域で、海洋ごみ問題について考える「CHANGE FOR THE BLUEカードゲーム」を実施しましたが、この体験型ワークショップと同様に、今回の絵本が、社会課題を「自分ごと」として捉え、「気づきから行動へ」と意識を変革するきっかけとなることを願っております。
いわき市は太平洋に面した美しい海岸線を持つ地域であり、海洋ごみ問題の影響を受けやすい立地です。
この絵本が、子どもたちにとって、廃棄物の排出抑制や再資源化など、環境に配慮したライフスタイルを習慣として身につけるための行動への第一歩となることを心より祈念しています。
今回の絵本『くるくるなるなる』の寄贈は、著者の岡田まさや氏がプラスチックの問題と保育の経験を融合させ、未来の子どもたちへ「きれいな地球」を託したいという強い願いのお役に立ちたいという思いからでした。
また、SDGsを未来の羅針盤と捉える当事務所の活動(体験型学習や海洋ごみ問題への啓発)の一環として、いつの日かこの本を通じていわき市の未来を担う子どもたちが環境意識を高めるための第一歩となることを願っております。
最後に
今回の私の想いに賛同し、市の担当者に取り次いでくださった、市議会議員でありかつ福島県地球温暖化防止活動推進員の仲間でもあります 小菅 悟 氏にあらためて心から感謝申し上げます。
