下請中小企業振興法に基づく「振興基準」の改正(11月1日)を踏まえ、11月1日付けで、パートナーシップ構築宣言のひな形が改正されました。
ひな形改正のポイント
下請中小企業振興法に基づく「振興基準」の改正(令和6年11月1日施行)において、親事業者及び下請事業者は、下請代金を手形等で支払う場合の支払サイトについて、業種を問わず60日以内とすることを徹底する旨が規定されたことを踏まえ、ひな形文中の「手形などの支払条件」の項目を変更しました。
経済産業省ホームページより
改正前
下請代金は可能な限り現金で支払います。手形で支払う場合には、割引料等を下請事業者の負担とせず、また、支払サイトを60日以内とするよう努めます。改正後
経済産業省ホームページより
下請代金は可能な限り現金で支払います。手形等で支払う場合には、割引料等を下請事業者の負担とせず、また、支払サイトを60日以内とします。
下請中小企業振興法に基づく「振興基準」の改正(3月25日)を踏まえ
1.ひな形中「価格決定方法」の項目に、以下の内容を追加しています。
労務費の指針に掲げられた行動を適切にとった上で取引対価を決定する。
原材料費やエネルギーコストの高騰があった場合に適切なコスト増加分の全額転嫁を目指す。
2.「価格決定方法」の項目中、「下請事業者と少なくとも年に1回以上の協議を行う」旨記載を修正しました。等
経済産業省のホームページより
それに伴い大内法務行政書士事務所の宣言内容も最新化いたしました。
パートナーシップ構築宣言は、サプライチェーン全体の付加価値向上と大企業と中小企業の共存共栄を目指す取り組みです。
【パートナーシップ構築宣言の主な目的】
- サプライチェーン全体の共存共栄を促進する
- 下請企業との望ましい取引慣行を確立する
- 新たな連携を創出する(オープンイノベーション、IT実装、グリーン化など)
【宣言することによる期待効果】
- 取引関係の改善
- 発注者と受注者がイコールパートナーとしての関係を構築できる
- 下請企業が不利益を被ることなく、発注元と良好な関係を築ける
- 長期的な見通しのきく発注分野の提示や、納期・納入頻度の適正化が促進される
- 企業イメージの向上
- 公式ポータルサイトに企業名と宣言内容が掲載され、取り組みを周知できる
- ロゴマークを使用して、ホワイト企業であることをアピールできる
- SDGsの達成に貢献していることをアピールできる
- 経営面での利点
- サプライチェーン全体で適正な取引が促され、各企業の成長や業績向上が期待できる
- 一部の補助金(ものづくり補助金、事業再構築補助金など)で加点措置が受けられる
- 新たな連携の促進
- オープンイノベーション、IT実装、グリーン化などの分野で新たな連携が生まれやすくなる
大内法務行政書士事務所がパートナーシップ構築宣言を行う目的
信頼性の向上
パートナーシップ構築宣言を行うことで、すべての取引先様からの信頼関係を高め共存共栄を目指します。
ビジネス機会の拡大
新たな連携の機会につなげたいと考えています。ビジネスパートナーとして認識され、新たな取引が生まれる可能性を高める機会にします。
業務改善とコンプライアンスの強化
宣言に含まれる「振興基準」の遵守により、法令違反のリスクを低減します。
望ましい取引慣行を宣言することで、自社の業務プロセスを見直し、改善する機会とします。
SDGsへの貢献
パートナーシップ構築宣言の取り組みは、SDGsの複数の目標(ゴール3、8、9、10、17)の達成にも貢献します。
以上から、行政書士事務所がパートナーシップ構築宣言を行うことで、業務の質の向上、信頼性の確立、そして新たなビジネスチャンスの創出につながる可能性を高めてまいります。