福島県中小企業家同友会 第27期「経営指針を創る会」補講の講師として10年ビジョンとSDGsの報告をさせていただきました。
説明資料作成にあたっては、福島県中小企業家同友会いわき支部の担当事務局 阿部雄飛さんからの助言はとても参考になりました。
当日は朝一で郡山市に移動。途中⛄で焦りましたが無事に到着。
経営労働委員会委員長は株式会社オクヤピーナッツジャパン代表取締役の松崎健太郎様。
帰りに素敵なお土産までいただき本当にありがとうございました。
11月の経営者交流大会で福島県中小企業家同友会いわき支部の担当事務局 阿部雄飛さんにご紹介いただき、その時に1月の経営労働委員会でのSDGs講話のご依頼をいただきました。
経営指針とSDGsの関連性の考察
経営指針書にSDGsを取り込んで内容をアップデート
経営指針にSDGsを取り込むことで、自社のブランディング化をより高いレベルで進めることができるようになります。
当日お話しした一部です。
SDGsに取り組むメリット、取り組まないリスク
このことを経営者から従業員、取引先、地域などのステークホルダーで共通認識化することが大切です。
メリット(例)
- 企業イメージ向上による人材確保
- 社会課題への対応によるリスク回避と信頼獲得
- SDGs対応が取引条件となる場合、企業の生存戦略
- 新たなイノベーションやパートナーシップの事業機会の創出
リスク(例)
- 新たなビジネスチャンス創出機会損失
- 社会課題を把握できず、新市場への進出が遅れる
- 社員のモチベ―ションを維持できない
- 企業の持続可能性を対外的にアピールできない
- 優秀な人材を確保できない
SDGs導入のチェックポイント
「まずやってみる」は禁物 うわべだけのSDGsの危険性
最初に行動するところから質問してくる経営者が多いのですが、最低限でも基本的な部分を理解してから行動しませんと「ほぼ」失敗します。
SDGコンパスより「SDGs導入の5つのステップ」はシンプルかつ正しい進め方です。
- ステップ1 SDGsを理解する
- ステップ2 優先課題を決定する
- ステップ3 目標を設定する
- ステップ4 経営へ統合する
- ステップ5 報告とコミュニケーションを行う
他社事例をまねることは悪いことではありませんが、本質的な部分を理解しないで進めると大きな効果は期待できません。
SDGsのマッピングは「後付け→先付け」がワンセット
後付けマッピングの例
- 既存事業とSDGsの紐付けだけして「SDGsをやっている」と勘違い。
- SDGs採択(2015.9月)以前から行っている事業や活動を当てはめて満足。
これは正式なSDGsマッピングではありません。
トップの自己満足と一過性の取り組みに終わるため、企業価値向上、新規事業創出にはつながりません。
先付けマッピングが本当のSDGsマッピング
先付けマッピングをしている企業はまたまだ少ないです。
ここに取り組むことで企業価値向上につながります。
- 目標はバックキャクティング思考であること。
- 未来に向けて何をしていくのか。
- 17の目標から新たなビジネス機会の創出につながるものとして何を選択するかは、自社の資源や未来のあるべき姿から決めること。
- 目標の進捗はなにで管理をするかを決めること。
- 2030年の目標を定量化すること。
- 目標は野心的であること。
- 取り組む事業は分かりやすい事業であること。
- 取り組む市場は市場規模がある程度要望であること。
トップのSDGsの知識不足、間違った経営姿勢から起きるよくない事例(例)
- 目標に今後の活動内容がない。(少ない。)数値目標がない。(少ない。)
- 本業とSDGsを関係づけたものがない。
- 本業自体がSDGsに影響を及ぼしているのに、具体的対策を打たずにいる。
- SDGsは会社だけすればよいと思っている。
- SDGs講座を受けたら終わりと思っている。
- バッジを付けているが自社のSDGs活動の説明ができない社員。
「悪いあるある」の事例です。
SDGsウオッシュ(うわべだけのSDGs)の評価を受け、かえって信頼を失うことになります。
SDGs世代との分断の危険性
授業や入試でSDGsが当たり前になっている時代に突入しています。
今後はSDGsリテラシーの高い世代が続々と社会に出てきますが、それから対応したのでは手遅れとなります。
SDGsを本業に
- SDGsが一過性のブームとなりつとあるのも事実ですが、一方でどうすれば「既存の取組へのラベル貼り」を乗り越えられるのかを真剣に考えましょう。
- SDGsを今後のビジネスチャンスとして、本業の中に取り込めるのかが、生き残れるかの分岐点です。
SDGsは目的ではなく手段
SDGsを学ぶことは「目的」でなく「手段」「ゴール」ではなく「新たなスタート」です。
後日、礼状までいただき大変恐縮しています。
2022年も中小企業家同友会いわき支部でSDGsの学びと啓蒙活動を続けて参ります。
同友ふくしまに
ありがとうございます。
報告者は株式会社プランニングウィンウィン 代表取締役の土屋絹子さん。
福島県中小企業家同友会広報委員会 委員長も務めていらっしゃる方です。