「ISOの更新審査が負担になっている」
「SDGsを宣言したが、実務と結びついていない」
そんな悩みをお持ちではありませんか?
複数の認証や目標が「点」で存在している状態は、事務作業の重複を生み、経営の重荷となります。
これらをSDGsを軸とした「線」でつなぎ、強力な経営システムへと昇華させる具体的な5つのステップを解説します 。
統合・融合の具体的ステップ(5つのフェーズ)

1.現状分析と「ギャップ」の特定
各規格(ISO 9001/14001、EA21)の要求事項と現在のSDGs宣言を並べ、マニュアルの重複項目(方針、内部監査等)や活動の「隙間」を可視化します 。
- 事務作業の重複特定~マニュアル類の比較:
- ISO 9001/14001、EA21の各マニュアルを並べ、共通項目(方針、管理責任、内部監査、マネジメントレビュー等)を洗い出し。
- SDGsマッピング:
- 現在のSDGs宣言の内容が、既存のISO/EA21のどの活動(KPI)で裏付けられているか、または紐付いていないかを特定。
2.SDGsを「経営のOS」として再定義
SDGsを最上位の「経営ビジョン」に据え、ISOやEA21をそのビジョンを達成するための具体的な「実行手段」として位置づけ直します 。
- ビジョンの統合~統合経営方針の策定:
- SDGsを経営の「ビジョン」に据え、ISO 9001を「品質」、ISO 14001やEA21を「環境経営」の「実行手段」として一本化します。
- 組織体制の再編:
- 品質担当、環境担当、SDGs担当を一つの「統合推進チーム」に集約します。
3.「統合目標管理表(1枚のダッシュボード)」の構築
1つのアクションが品質・環境・SDGsのどこに寄与し、どう利益に直結するかを1枚のシートで横並び管理できる体制を作ります(例:不良率低減=顧客満足+資源ロス削減+ゴール12)
- 統合マニュアルの作成:
- 共通する管理プロセス(文書管理、教育訓練、内部監査等)を一本化します。
- 統合目標管理表(例)

4.内部監査と法的要求事項の完全同期
品質・環境の内部監査と、許認可維持に必要なコンプライアンス評価を一度の監査で同時にチェックし、事務局の負担を大幅に軽減します 。
- プロセスの集約:
- 品質・環境の内部監査と許可要件等のコンプライアンス評価を一回の監査で同時にチェックします。
- データ裏付けのある発信:
- 具体的な削減データをSDGs宣言と紐付け、社会的信頼性を高めます。
5.現場への定着と「自分事化」の伴走支援
- 統合マネジメントレビュー:
- 経営者が統合されたデータ(品質・環境・SDGs)を見て、次の戦略を判断~意思決定します。
- それぞれの更新審査において、「統合運用していること」を説明できる資料を作成し整合性を証明します。
- エンゲージメントの向上:
- カードゲーム等を通じた対話のプログラムにより、社員が「社会に貢献する誇り」を感じられる組織風土を作ります 。
統合・融合を成功させる「実務上の5つの留意点」

1. 「エコアクション21」固有の要件を落とさない
- ISO 14001とEA21は似ていますが、EA21には「環境経営レポート」の作成・公表義務や、二酸化炭素・廃棄物・水の使用量などの把握必須項目があります。
- 統合した際にこれらが漏れないように、ISO側の記録でこれらをカバーする設計が必要です。
2. 登録範囲の不一致に注意
- 特に建設業や産廃業の場合、「ISOの登録範囲」「EA21の登録範囲」「経営事項審査(経審)で加点対象となる範囲」がずれていると認定された場合、せっかく認証を取ったのに加点が得られないなどの実害が出る可能性があります。
- 許認可のルールに照らして範囲を精査する作業が必要です。
3.他士業(社労士・税理士等)の業務領域との連携
- 統合マニュアルに「就業規則」や「労務管理」の変更、あるいは「節税対策」などを含める場合があります。
- これらは独占業務に関わるため、必要に応じて社会保険労務士や税理士といった専門家と緊密に連携し、法的にグレーゾーンのない、かつ実効性の高い運用体制を構築します。
- ご希望場合には当事務所が窓口となり、提携する社労士・税理士と共にチームで対応します。
4.審査員・審査機関への「説明責任」対策
- 統合マニュアルは非常に効率的ですが、審査員にとっては内容が複雑に見えることがあります。
- マニュアル内に「各規格との対照表」を必ず備え付け、審査の際に即座に根拠を説明できるよう準備しておきます 。
- 統合マネジメントシステム対照表(最新決定版)様式の一例

5.「SDGsウォッシュ」を回避する証拠の紐付け
- 根拠のない華やかな宣言は、外部から「見せかけ」と疑われ、社会的信用を失う恐れがあります 。
- SDGs宣言の裏側に、ISOやEA21で測定している具体的なデータ(廃棄物リサイクル率やCO2削減量など)を紐付け、「証拠(エビデンス)に裏打ちされた宣言」にします 。
「書類のための経営」から「経営のための書類」へ 。
まずは、現状の管理体制でどれだけ「重複」を削り、「価値」を高められるかを明らかにしてみませんか?
まずは自社のISOマニュアルとSDGs宣言を机に並べてみることから始めてみてください
お気軽にお問い合わせください。

