【会計検査院のホームページより】
 会計検査院が検査する対象は、国のすべての会計のほか、国が出資している政府関係機関、独立行政法人などの法人や、国が補助金、貸付金その他の財政援助を与えている都道府県、市町村、各種団体などです。

(1)検査の方法
検査には、主に「書面検査」と「実地検査」の二つの方法があります。
書面検査は庁舎内で、検査対象から提出された計算書や証拠書類を検査するもので、実地検査は、検査対象機関の事務所や事業が実際に行われている現場に出張して行う検査です。

(2)検査の観点
「正確性」の観点
検査対象機関の決算の表示が予算執行など財務の状況を正確に表現しているかという観点です。
「合規性」の観点
検査対象機関の会計経理が予算や法律、政令等に従って適正に処理されているかという観点です。
「経済性」の観点
検査対象機関の事務・事業の遂行及び予算の執行がより少ない費用で実施できないかという観点です。
「効率性」の観点
検査対象機関の業務の実施に際し、同じ費用でより大きな成果が得られないか、あるいは費用との対比で最大限の成果を得ているかという観点です。
「有効性」の観点
検査対象機関の事務・事業の遂行及び予算の執行の結果が、所期の目的を達成しているか、また、効果を上げているかという観点です。


以下はある補助金での私の体験した事例をもとにまとめてみました。


【検査までの流れ】
ある日”突然”連絡が来ます。
「会計検査院の立入検査の企業に指定されました」
「実施日は○○月××日です」
「日程の変更は原則できません」

今回のケースでは、補助金の事務局より会計検査院の立入検査の概要についてのレクチャーがありました。
(かなり助かりました)
「検査が行われる内容」
「用意するべき資料、書類」
「検査当日の注意点」

社内・主要取引先との間で「確認」と「打合せ」行いました。

【当日の用意しておくと良い備品など】
・電源延長コード(ノートパソコン等を使用するため)
・ヘルメット、ジャンパー、制服(現場視察のため)

【必ず用意しておくべきもの】
会社案内、工場案内、敷地内図面、設備配置図
・操業以降、最新の受注内容・売上内容がわかる資料
※補助金支給検査時の内容と異なるものでないこと。

【説明対応の基本的な考え方】
・代表取締役または準ずる立場の出席は必須である。

・出席が必要な関係者は以下の通り。
「補助金全体の内容を説明できる責任者または担当者。」
「敷地内の図面、設備の配置を説明できる責任者または担当者。」

「設備の内容、点検、稼働状況を説明できる責任者または担当者。」
「製作品を説明できる責任者または担当者。」
「経理内容を説明できる責任者または担当者。」

・印象を良くしようとするあまり「セールストーク」的な説明はしない。
(例)まだしていないこと、今後もできそうもないこと)
・検査の事業に関係していない取締役、管理職、議事録作成者、外部関係者は同席しないほうがよい。

【ほぼ確実に確認される書類・資料類の(例)】
・総勘定元帳(2期分以上)期間がまたがる場合には3期分を用意すること。
・固定資産台帳
・銀行通帳
・補助金の各種申請書、通知書
・雇用関係書類(※雇用が支給要件になっている補助金の場合)
・土地取得・土地造成・建物取得・設備取得に関する「見積書」「請求書」「銀行振込受領書」など

【現地・現物確認でのポイント】
・鋲、補助金シールの確認
・補助対象外工事(外構工事、水道敷設工事の外部配管工事)の場所の特定
※設備についてのポイント
補助金で購入した設備と他の設備を区別して管理
既存設備との違いを説明できること
使用方法使用頻度を説明できること
稼働状況、使用実績がわかること